[そうしている間、ふわりと老婆の目の前に小さな光が舞い降りる。
光は小さな人の姿を形作った。]
ああ…タムリンかい。
出来たのか。ご苦労だったね。
[妖精が手渡したのは、妖精の身の丈よりもずっと大きな布切れ。
広げればそれは緑の混じったマントになった。
試しに老婆が身を包むと、周囲から姿が消える。]
ふむ、良い出来だ。
これなら身を守るに相応しかろう。
ドワーフ達の腕輪は未だかい?
…まぁ仕方ない。
[精霊と共同で作り上げているだろう、魔力を込めた腕輪はまだ少し日がかかる様。
どちらも竜の住処に居た小さな生き物たちが、カレルの為になればと自主的に作り出したものだった。]