− 滑走路 −[呼びかけに弾かれたように振り返る少女たちからは緊張が窺えた。ひとりは舞台の仮装のようなエキゾチックな服に弓を背にし、もうひとりは見知らぬ軍服を着ている。] まさか… 飛行機のパイロットとか? [呟くも、少女たちの名乗りを受けて、胸に手を当てる。現在の衣服はケルコムにおける知人ギルバートが見繕ってくれた私服だが、その仕草は優美なものだった。]