[曲は終わり、つかの間の陽気さも幕を落とす。余韻を残して消えるハーブの音に、数度の拍手を重ねてから、] …、お礼。 いい声の吟遊詩人君にぃ、チップをあげる。[胸元が大きく開いたローブの中央――胸の谷間から手のひら半分程の硝子瓶を取り出し、ソマリアランへ放り投げる。中は透き通った琥珀色の液体。見るものが見れば分かるだろう、魔術の気配を帯びている] ふふ。お酒じゃないわよぅ。 アラン君、いつも、いーー匂いさせてるでしょぅ?[つ、と人差し指を向ける。彼ら双子の香り>>105を指摘して]