[二人の占い師には――…表面上は、他の人達と同じように、二人いてくれて、人狼が早くみつかりそうでよかった、というようなことを、言いはしたけれど][神父様を尊敬していたし、クララのことは大好きだから、何事もあってほしくないと、願いつつも。それでもやはり―――…”人間”のように、人間を食べる人狼を、見つけられるかもしれない期待よりも。母を殺された怒りと、微かな怯えから。”占い師など、いなければよかったのに”…一瞬、胸を過った身勝手な昏い獣の心の方が、ほんの僅かだけ……強かった]