[緩慢な所作で起こす瞼と注ぐ胡乱な眼差し。>>437折角の機会を台無しへと変えたのは己だが、続いた言葉に更に双眸眇め、口角が無意識の内に痙攣。] ――――…やはり、琉璃のうっかりは治らなくて良い。[ガリ、と奥歯で噛み砕いて拡がる桃の味。甘たるい香料が秋桜の仄香に勝り、飴玉を噛み潰す稚気を披露。] ………、[そうして、差し挟む無言の一時。苦笑見せる妹の顔貌を眺め、再び隣に並んで足を踏み出した。]