ならず者 ディーター

［確かに、調子が悪いホログラム画面がシステム処理をするような妙な空白が増えたように思う。──え？ゲームしてるじゃないか？
それはボタンを押すときの時差を計算してされている。こわい、その熱量はどこから？


──ともあれ。
だから、彼女が熱を持って話してくれた内容>>416は、男にとって大変益があった。
他にも入手経路を聞いて、貿易ライン等を組み立てながら、義肢の構造についての話をしたりもしただろうか。
熱心に話す彼女の言葉を一言一句零さぬように聞いた。

それでもやっぱり、覚えていられなかったけれど──強いて言うなら、声は覚えた──、お互いに気が付かないならば、きっと失礼になることもないだろう。

忘れられて挙動不審故にスノウに通報されていたら、流石に泣いちゃったかもしれなかったが、彼女の記憶に引っかかってかそうじゃないか、されなかったのでヨシ！*］