人狼物語−薔薇の下国

263 修学旅行試験


高殿 幸久 フェリクス


 ―――…いけない姫君だ。
 人には公の場と告げたくせに、俺に期待ばかりを募らせる。

[彼女へ向けて希求を告げたが、ハタと気付けば此処は公共地。
その上、重要文化財の指定を受ける仏像が納められている学問寺。
平日昼間といえど、当然、他にも観光客はちらほらあって。

つまり、幾ら彼女の誘いが甘く響いたとしても、
理性がそれは都合のいい妄想だと訴えてくる状況だ。

良い夢くらい好きに見たいと、過度の期待を今更散らせもせず、
そっと皮肉気な笑みの下に隠し、視線断ち切り瞼を下ろした。*]

(433) 2014/10/25(Sat) 02:11:45

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