ならず者 ディーター

─ 現実/記録・とある星 ─

お時間をいただき、感謝いたします。
ディーターと申します。

［恭しく頭を垂れたカタリナ>>415に、此方もにこやかに返して頭を下げる。承諾してもらえた安堵で、きゅっと眉根にシワが寄る。

怒っているのかそうじゃないのかわからない、と国王に言われたことがあるけれど。
拾われる前まで過ごした場所があまりにこやかに過ごせる場所ではなかったので、「笑うな！」と自身に課して眉間にシワを寄せるうちに、うっかり癖になってしまった。

楽しいことがあっても、嬉しいことがあっても、不快なことがあっても。
反射的に出るのは眉根に皺を寄せる行為。だから、意識して表情を作るようにはしているが、それはそれで「嘘笑い丸出しじゃん」と。注文の多い国王陛下の完成である。

だから、ある意味、目の前の彼女は自分と真反対の表情で、同じような状態、と言えるのではないだろうか。尤も、ディーターがそれを知る由はなかったのだけれど。］