[槌が門に手をかけた正面の部隊。激しい鉄砲の雨に負けじと先ほど外襲撃部隊によりかき乱された弓兵も戻り、火縄銃部隊に矢玉を叩きこむ。
そして再度の門の攻撃…破壊。―――そのタイミングを見計らって異国の鎧甲冑に身を包んだ兵が決死といわんばかりに斬りかかりにくる。
槌を率いていたものたちが瞬間的にばさりと切り捨てられ、難を逃れた僅か数名が下がると、入れ替わるように重歩兵部隊が、盾と剣をもちて、かかれかかれと突き進み、盾で作り出した壁で切り込むバッシュするよう叩き付け異国の兵の突破力を削り反抗にではじめるがやはり指揮官が傍にいるかいないかの違いが、忠勇なる兵を率いるものよりも、二手も三手も動きを遅らせる
転じて、土嚢による侵入部隊は士気こそあがったものの、待ち構えていた足軽に難航していた。侵入こそすれあそこは狭い空間であり、立地をいかした戦いによりその空間に置いては数の利はあちらにあったからだが、強行突破―――とはならなかった。兵を繰り出しながら押されれば退き、退かば押す。緩急をつけた攻めは進行としては拙速に非ず、その様は見ようによっては奇妙に映ったかもしれない]