仕立て屋 エルナ

　―来訪者―

[どれくらい時が経っただろうか。外も、いくらか暗くなった頃、扉を叩く音がする。>>424

エルナは布団にくるまったまま、入っていいぞ、と、中に入るように促す。姿を見せたのは、５年前からジムゾン達も一緒にいる、悪戯好き>>0:972の少年であった。

「今日どうしたのさ？」
「何か、あったの？」

と問われれば。
何で返せばいいか。その答えは、考えども、出てこなかった。]

　……自分でも、わからないんだ。
　なにもかも。なにもかもがわからない。


[言の葉をなんとか捻り出して、何度も首を横に振る。そして、少し間を開けて、口を開いた。]

　なぁ、もし、自分が人狼だったらどうする？
　それも、"知らない自分"が人狼だとしたら。


[その質問に、もはや意味などなかっただろう。
その口調は、重く聞こえたと思うが。

ペーターが答えるのに困っているようなら、変なことを聞いて悪かった、忘れてくれ、と場を濁すだろう。*]