― ミリカ村への途上 ―真夜中に森を突っ切るのは危険だからな。狼も居るかもしれねえし。[幼馴染みのおかげで、狼がやたらに人を襲う生き物ではないことは、既に知っていたけれど、ファミル達を連れている以上、警戒を怠るわけにはいかない]明け方に出発すりゃ、昼過ぎにはミリカ村のはずれまでは行けるだろう。[時間の節約のために馬を選んだとはいえ、必要以上に焦るつもりも、彼にはなかった。ただ、近くに海精軍の騎竜師が居ると気付けば、動きは変わるかもしれなかったが**]