― 狩人たち・リエヴル ―
[「苦手だ」「余り経験がないから」と腰引け気味の同期を
半ば強引に、狩りへと連れて行く。
引金を絞る瞬間の高揚も、反動を堪える際の重圧も、
獲物を撃ち落とした際の快感も…
身を持って彼に体験して欲しかった。]
もっと、こう……脇を締めて。
傾けては駄目だ。真っ直ぐに捧げ持つ。
[幾度か、横について直接教えていたものの
結局巧く獲物を捕らえ切れず、彼は諦めてしまった。
背後から視線を感じつつ、樹に留まる鳥ではなく
大空を優雅に舞う鳥へ照準を絞り、撃ち落とした。
「似合うね」と、告げられた言葉に緩く振り返る。]