― 中庭 ―
[オズワルドと新人ディークについてソマーリュの言葉に静かに頷いた。
少なくともこれまで、兄弟揃って夜伽に呼ばれるような
事態に陥らなかっただけマシなのでは、とも過ぎるものの
敢えて口には出さず。
ソマーリュが手際良くリエヴルの席を支度すれば
己は、傍らに置いてあるであろう膝掛けを一枚手に、
無言でリエヴルの膝へ、ふわりとそれを掛けようとし]
楊貴妃… 異国の茶か。
是非、頂こう。
[ドールがティーポッドからカップへ紅茶を注ぐ。
赤味の強い色の茶に興味を惹かれ…
この時点で既に薬のような、燻したような香がしていたが
顔色を変化する事無く。
やがて手前に置かれたカップを持ち上げ熱い液体を口腔へ]