人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


ウルケル軍大佐 タクマ

[ 男が養い子の安否をこれ程気に掛けるのは、ただ彼を家族と思うからだけではなかった。
これが通常の戦場での出来事であったなら、心に無事を願いはしても、戦死もまた兵の倣いと、覚悟を決める事も出来たろう。

シュテルンをウルケルに連れ帰ると決めた時、男は近所の住人から、彼が居た孤児院がもともとモルトガット帝国内にあったらしいとも聞いていた。
自国を征服せんとした敵国出身の孤児…その立場がシュテルンに何を齎すかを男は懸念し、故国かもしれない国によって安住の地を奪われた子供を引き取る決意まですることになったのだ。

ウルケル軍に入るとシュテルンが決めた時には、彼が新しい祖国をここと定めたのだろうと、喜ぶ気持ちも湧いた ]

(427) 2015/11/04(Wed) 22:02:56

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