― 騎士団本部 ―>>426「無事であったか、リンドブルム卿」[静かであったが、"い"ることの有りがたさの滲み出る声であった。 其処にいるのは、久々に本部に姿を現したローゼンハイム。丁度、館に帰るところだったのだ。 騎士の礼は背筋も伸び、老いを感じさせぬ佇まいだが。その動きの鈍さが、冬が確実にローゼンハイムの命を削ったのが見て取れただろう]