― 灼熱の闘技場 ―
[>>417難儀だなとの声にはそうだねと、少しばかり他人事のようにこちらも呟いた。
何も覚えていないものだから、何が苦労なのかも実の所理解できていない。
この場所も、自分の事も、真っ白なおかげで、何もない不安はあるものの、不運だと感じてはいなかった。]
ん…いや、
ここがどこだか解らなくて、
人のいる場所を探してここに着たんだけど、
気が付いたら闘技場に引っ張り出されてた。
[目当てを聞かれると首を振る。首を振れば頭が痛んだ。
痛むのは傷なのか、それともその奥なのかは解らない。]