ん、ん。…あぁりがとぉ。[差し出された布>>290を、手首にあてがう。じわと赤く染まる布ごときつく握りこみ、触媒の流出を止めた。まとわりつくような全身の軽い疲労に、は。と息を零す。魔女に癒しの術は無いが、なにせ長年付き合っている触媒利用法である。痛覚は半ば麻痺しているので、不快な鈍痛を呑み砕くだけでいい。…慣れは、大事だ]