― 中庭 ―
[しばらく、厨房と中庭をドールと一緒に行き来していたが、すぐに手持ち無沙汰になる。
最初の準備さえ済んでしまえば、オズワルドをはじめとしてみな自給自足で楽しくやっているのだ。
お茶を飲んで笑いあっているところなど、Es以前に、ただの市井の友達同士のようだ]
友達か…
[目立たぬよう厨房側の壁によりながら考える。
自分にも、もしかしたら、ずっと小さい頃にはいたかもしれない。
しばらくぼうっとしながら様子を見ていたが、特に問題もなく、また、自分もこの場に不要だと感じた。
オズワルドに小声で囁く]
私は一旦下がります。
御用があったら、ドールかイドでお呼びください。
[テーブルクロスを取りに行くときにオズワルドに預かった紙袋を一旦置いておいた、使用人控え室へ向かった]