[そうして2人手を繋いで歩き、花見小路手前で目的地を見つける。
西尾八つ橋の看板娘となっているおためちゃんが目印の壁面のおかげか、迷う事はなかった。
茶屋の店舗は二階で、一階が通常店舗となっている造りだ。
明るい照明の茶屋は清潔感のある雰囲気で、壁には祇園という事もあってかいくつかの舞妓さんの絵が飾られていた。
どうやら店内は穴場スポットらしく、一階の店舗と比べればそこまで混み合っているという印象はなかった。
通された2人がけの席に座り、おしながきを互いに眺められる角度で広げるのには、修学旅行中に慣れた行為だ]