― ラウンジ ―
……そうよなぁ
無いから困っとるんよ
[自分と同様に本を一冊捲り、音を立てて閉じる彼>>384には少しばかり落胆した声を出した。
著者の前で落胆するなんていうのは失礼以外何物でも無いのだが、そんな事も知らないので多少の不敬くらいは目を瞑ってもらおう。]
愛、愛かぁ……
それが望まれるとも思わんけども
やっぱそういうモンしか無いよなぁ
[事実、彼が“愛して”いるだろう天使は従順にも耳と尻尾を付けて一緒に散歩しているわけだ。その前がどんな天使だったかはわからないが、躾けた張本人が目の前に居る以上、そこに間違いがあるわけもない。]