[そうして、一歩、二歩、彼らから離れて、振返り]
…取敢えず、墓参りでもしてみようかなぁ、って。
[脈絡も無くクレステッドへ向ける言葉は、>>364先の「これからどうするか」の問いへの回答。
そんな事で何かが変わるとは思えない。喪われた彼らも浮かばれる事は無く、来ても欲しく無いだろう。
けれど、的外れでもいいから、思い付いたところから消化していこうと思った。そのうち何か見つかる日もくるかもしれない、死ぬのは、その後でも良い。
どうせ、時間は馬鹿みたいに有る――…
……カレルは吸血鬼の侭、今迄の人生の中で一番自由に過ごせた場所で得た姿の侭に、「生きること」を択んだようだ。
ただぼんやり死なずに過ごすでなく「生きよう」と思った自分自身に、今は未だ、気付いて居ない――…*]