── 五年前・シスターと ──
[その頃のシスターは、まだ少女と呼んでもいい齢で
教会の仕事、それに旅人の看護も献身的に行っていた。
そして、兄の事件でも出来る限りの処置と適切な促しを貰ったものだ。
あの時、問われた彼女は戸惑っていた>>404
適任者が立ち回っているところに首を突っ込みたがるのは
ただのでしゃばりだと言うのが正しいのだろう。
一年前のあの件を思うと、何もせずにいるのがもどかしく
加えて誰にも言うことはなかった一つの理由、その他に
立派な彼女の背を追い掛けたかったのかもしれない。]