―目覚めの頃―…おはようございます。[一体どの位眠っていたのだろう。相変わらず天蓋越しの室内は薄暗いが、今はそれが心地良い。しかし、夢見は最悪だった。怖い夢を見て泣きじゃくる子供、とは良く聞くが楽しかった頃の夢を見て泣く者は、世界中何処を捜しても自分だけなのだろうと苦い笑いを浮かべる。]