[魔女は人差し指を、すっと天に向けた。上から下へ…ゆるやかに蛇行させながら降ろしてゆく。ここ連日の過度な触媒使用の無理がたたって、指先からは小さな光《いのち》の粒子が、栓を無くして仄かに零れ落ちている。其れが指の軌跡にあわせて、淡い金色の一本の線を描いた。 謡うように。 舞うように。 魔女は己が信じる理を紡ぐ。]