ま、挑発しあえるだけ仲がいいってことか。[少なくとも言葉をわざわざ交わすという時点で、ひどく大雑把に奴隷騎士と聖堂騎士という対極の二人を判断する。 そんな彼自身、奴隷騎士である男に隔意を抱いているわけではない。 さりとて積極的に仲良くするわけでもない。なるようになる距離感に身を任せるのは信仰心や義務感とは違い、一時的な仕事仲間に対してのもの。そのあたりの大雑把なところは確実に記憶を失う前の性格から自然と継がれている]