― 史書に載らない話 ―[青年の目に宿るいろが強さを増していく。若葉が青空へと手を伸ばすように。] ─── なら、飛んでみるしかないですね。[何を受け取ったか、どんな風に飛べるのか、わからないと言う彼に、ごく気軽な調子で言う。]