そうだ、サシャだったね!
こんな状況なのは申し訳ないけど、また逢えて嬉しいよ。
[忘れていたのを誤魔化せはしないが、
お詫びのように、にっこりと嬉し気に笑って]
羊の放牧と狩かあ…いいね、懐かしいなあ。
俺も昔さ、そういう生活の経験があるよ。
あの頃は、物資が乏しくなったら、何でも喰わなきゃで。
銃弾も貴重品だったから、弓矢も使ってた。
[サシャの語る生活に、懐かし気に耳を傾ける。
それは300年以上も昔の、ネオ・カナンの時代を思わせるもので。
弓矢を持ってみます?と云われれば、ちょっとだけ引かせてもらい、
本当だ、良い弓だね、いいなあ…! と頷いて。
大事だろう弓を貸してくれて、ありがとうね、と。
避けられなければ、サシャの髪をぽんぽんと撫でよう。
地球の普及品だという鏃だって、あの頃のよりはずっと上等だ]