―回想:公国軍兵舎・中級将校執務室―[検めるかと真顔で問われたのには首を振った。>>22] いや、不要だ。 あの頃は性別を辛うじて隠しおおせていたとしても、 今は違うことくらい、一目見りゃわかる。[かつての後輩に向け言おうとした言葉は、フレデリカに告げられたものに一度途切れた。]