[どうせみつかるなら似たようなものだと、昨日ほど厳重でない、存在感が皆無になっていくだけの魔術を灯して、どうどうと騎士団が歩いていきそうな箇所…最前線より少し騎士団の野営地側に、小粒の宝石を落としていく。地を見て、足跡が多ければ泥を、蹄が多ければ音を。馬の生きる気概を削るのは本意ではない……のは、少し甘いのか。] さてと。[それでも魔術の素養のあるものが目を凝らせば、のんきに最前線散歩中のちょっと変わった生き物が歩いているのが見えるだろう。]