[ひとしきり彼を罵ると、談話室を飛び出した。投票に参加するつもりなんてないという、子供じみた意思表示。部屋に駆け戻ると、借りてきた本をベッドの上に放り出し、八つ当たりするように枕を床に叩きつける]……ちきしょう![このままでは、ヨアヒムの未来は決まっているようなものだ。それがわかるから、余計に談話室にいられなかった。彼の姿を、見ていられなくて]――なんでオレ、こんなに何もできないんだよ![ただ、叫ぶ。自分自身の無力さと、それからヨアヒムの最後を見届けられない、その臆病さに**]