― 王宮・廊下で ―
[ ブライアン尉官とそれから、
いくらか話をした後だっただろうか。
豪奢な柱が多いその廊下が
どこだったか、なんて
すっかりと失念していた画家だった。
奇しくもそこは執務室の傍であったらしい。>>404
いつかぶりに見かける第一王子その人の顔が
唐突に現れれば再び口を開く羽目になる。 ]
…ボクが少々粗相をして
助けて頂いたところ、ですよ。
ブロイアン尉官…そちらの女性の
顔にどんな事故が起きたのかは生憎存じませんが。
[ この廊下で起きたことは簡潔に説明をして、
此方に向けられる視線の行方を追えば
付け足すように言葉をつないだ。
怪我は日常茶飯事と彼女の口から聞いた故>>396
画家が尋ねることはなかったけれど、
答えが返るようならば聞き届けようかと。* ]