……。
ううん。大丈夫。
"また"ね。
[ 刀を受け取るか少し迷ったものの
受け取ることは無かった。
ここは危ないからゲオルグが持っててよ、なんて
泣きそうな笑顔で言って。
" 次 "など無いのだという微かな予感があった。
もし私が生き残ったとしても、そこにいる私には
心は残っていなかっただろう。
そうでなくとも。力比べになれば敵うはずも無かったから何もできないまま( 何も知らないままで! )死ぬかもしれない
もし…もしも私がノーラを信じることが出来たなら
もしかしたら疑いの目はゲオルグに向いたかもしれないけれど、どうなるかは分からない。
尊敬する特攻隊長に会えたけれど声は晴れることは無く
むしろ瞳に宿す闇の度合いは増していただろうか
そうして、ゆらゆらと薄暗い廊下の方へ歩いていった ]*