―公国前進拠点・会議中―[やがてディークが口を開き、次いでデンプヴォルフ大尉の失踪が告げられる。>>328――情報局と繋がる彼だ。もしや、陰乍ら帝国への潜入を命ぜられていたのだろうか…、と考え、ウェルシュへの叫びを思い出して首を捻る。違う。彼が工作員として帝国へと赴く積りだったのなら、あんな真似は決してしないだろう。トールの戦死、ディークがトールの後任として前線指揮官の座につく旨の伝達。粗方予測のついた内容ではあるが、しっかりと頭に叩き込む。]