― サクソー川:橋の北西付近 ―
[ダーフィトの繰り出した下方からの一撃が盾を跳ね上げんとする。前に広く構えた盾は刃を受け止めんと動き、がぁん、と鈍い音を立てた。
受け止めようとはしてみたものの、腕は元の位置から上方に盾ごと跳ね上げられ、反動で肩にかかる負荷に眉が寄る。]
(……こっれは …重い)
[この人を相手に甘い目論見を抱いてなどいなかったが、
それでも初手でこの鋭さはと内心で呟く。]
……は!
[胸元を開けぬよう身体を捻って間合いを取り直し、
その勢いのまま続けざまにダーフィトの肩先を狙い突きを繰り出した。//]