[幼い頃は天使であれた。性別の差など気にする必要もなかった。いつも何をするにも一緒であれた。なのに――。鏡写しのように同じ格好をしていたのにいつしか違う恰好をしなければならなくなった。同じ寝台で眠ることも出来なくなり部屋もわけられて一緒にいられぬ時間が増えた。無理をして同じを装い鏡写しのような姿をしても嘘で塗り固められた今は、天使とは程遠い。]