…―――シュビトを戦場にしてはなりません。ソマリ殿、どうか罪無き国民の皆様を、お守りください。[巫女姫は、朱馬車の中で頭を下げる。両手を膝の上に揃えた、丁寧な仕草。承諾を与えたソマリ麾下百五十が、動乱の地を目指して離れゆく。足遅い親征軍が遅れてシュビト近郊に着くのも、もうまもなく*]