─ 回想:非常事態前 花屋店内 ─
[今が一番いい匂いと告げた際に、悲しそうな顔をした>>256 のを知っているため、なるべく長く保てるように処理を施した。
手渡すとわぁっと声が上がったため、その反応ににこにこと笑う。
ヴィクトリアは言葉には出さないが、この匂いを気に入ってくれているよう>>255で、育てた者としては嬉しい限りだ。]
ええ、冷めないうちにどうぞ。
[飲んでもいいものか……と伺っているのが分かったため、お茶を薦めた。
言っては失礼だが、体感としては子供を相手にしている気分。
どうしてか、彼女の姿と相まってか、別段違和感を感じないから不思議である。
奴隷という風習が残る星も資料に目を通すことで知っていたが、それが目の前の彼女と繋がるかといえば、否であった。
しかし、ラッピングされた花に喜んでいた彼女であったが、3日は保つといった言葉で一気に表情が曇ってしまう。>>257]