― 回想 ―
[ 頭を強かにぶつけると記憶が飛ぶことがあるらしい。
そそっかしい人間が居れば注意したいものである。
……そんな閑話休題。
実際は…はてさて、いつのことだったやら。 ]
『 柱が喋った? 』>>395
[ 想定外の反応が返ってきたもので
宮廷画家は虚を突かれ、あんぐりと口を開けた。
なんだろう、うっかりさんなのだろうか。
子供向けに本の挿絵など描くことはあれど
喋る柱なんて聞いたことすらもない。
訝し気な表情を隠すでもなく、
近付いてくる人物に痛みを堪えつつ声を返そうと。 ]