なぜ貴方が、それ、を。
……ふ、長生きすると、要らぬものまで拾ってしまうのですね。
[ギィの語る物語は、己が夢に見た断片的な追憶に通じるものがあった。
どこまでが真実で、どこまでが空想なのかは分からないが、それはどうでもいいことのように思えた。
彼>>5:12が欲望の狭間で叫んだ言葉の意味をようやく理解し、だからこそギィの呼びかけ>>387>>389に瞳が揺れる。]
貴方は本当、どこまで馬鹿なのでしょう。
……生きてあげないこともないです。ばか。
[降参だというように肩の力を抜けば、堪えていた笑いが溢れた。
柔らかな声音は花に変わり、ギィへの返事だと言わんばかりに、彼の頭上へ花弁を降らせる。]