―――ッ! イース![声が彼の加護を呼ぶのと、右の前腕を立てるのは同時。 闇を纏いし騎士の大剣、その重い一撃を――――、 ギィィン―――と、劈く音を立てて、腕で受け止めた。 元々頑強な魔獣であるが、腕が跳ばなかった訳は明白。 ――― 先んじた巫の比護に因る。>>380 当然、強化を施しても、刃を受け止めた腕からは暗色が飛沫くが。 彼女の天邪鬼なくば、今頃、腕は放物線を描いていた。]