― 南島入り後 ―
そうですか、……此の一万の軍勢が
抑止力になればとの思いは、叶いませんでしたか。
[朱馬車に寄り添うソマリの報告>>353に、
宵藍の瞳に哀しみの色を滲ませる]
中心となっている学徒の皆様は兎も角、
賢明な民衆の皆様ならば、
冷静になっていただけるかとも考えたのですが。
[一万といえば大軍である。
それが、自分たちの街に迫っていると知ったならば、
しかも其れを率いるのが他ならぬ巫女姫であれば、
一時の熱に浮かされた頭に冷や水を浴びせられるのでは、という
狙いもあったのだが、そう上手くはいかなかったらしい]