――――――俺、は――…、[声が、掠れる。元を辿れば、彼と共に過ごした日々を取り戻したいというところから始まった願い。その願いの為に、彼と衝突するなど、考えたくもなかった。――――――……だが。今の自分には、帝国の重鎮たる責がある。そして、己が成すべきことも、己が一番わかっている。あの頃のように、ただ甘い生活に身を置くだけの立場では、いられないのだ。唇から零れたのは、低く押し殺された声。]