[事件の捜査から離れようとする気持ちが湧いている。執着が薄れていく。 解決させようと躍起になっていたのに。その熱がすぅと冷めていくのだ。 本当に目の前の人間が友人を殺したのだろうか。] ……すまないな。なんの力にもなれなくて。[朝陽とはこんな色なのかも知れないと、再び沈黙する氷を眺めやり、グラスを呷った。]