[ たとえばもし、いま、この心を“だれか”に伝えられるのだとしたら、こんな死に際の“想い”が、届くような、そんな奇跡が、あるはずはないのだけれど――… もし仮に、そんな誰かが、いるとするのなら、 その誰かには、 大丈夫だよぉ、って、 意地を張って、みるとしよう だから、 その“ 誰か ”には、もしかしたらきっと、 ここで途切れることへの、どうしようない無念と口惜しさと 共にでは、あるけれど、 ――… そんな風な、笑顔が、届くだろう。]