さっすが、シロートの私とは違う。
[あの固い鉱石の塊の身体に入った亀裂に、素直に感心の声を上げる。
フックロープはイルマが一撃を見舞うと同時にロープを切り離しており、いつでも離脱できる。]
もうちょっとな気がするんだけど…
怪我する前に一旦撤収、って…
あぶなっ、早くはやく!
[此方を心配してゴーレムを挑発するとは思ってなかったため、驚いてイルマの腕を引いて走る。
全力で走れば図体のデカイゴーレムを引き離すのはそう難しくないだろう。]
ふぅー…
ありがと、怪我してない?
[安全な場所まで来ると、上がった呼吸を整えながら。
怪我をしたなら一度村に戻って手当するか、と思いながら尋ねた。]