[ 彼には、カシム少佐の最後の姿が克明に脳裏に刻まれていた。
だから、そのボタンが、カシム少佐の軍服から失われた第二ボタンであったことも、容易に理解できた。
いや、たとえそこまで克明な記憶がなくとも。
自分の服からあるはずもないアースガルドの軍服のボタンが飛び出したというだけで、それをカシム少佐のものと結びつけるのは容易なことだった……。
むしろ、常軌を逸した今の状態だからこそ、その思考の飛躍をおかしなものと思わずに受け入れたのかもしれないが………。 ]
ち、ち、ち、ちが、ちが、ちがう………。
Heiaha! Brünnhilde! Hörst du uns nicht?
わたし、じゃ、ない…………………。
違う違う違うぉぉぉぉおお!
そうだ!!
貴様らこそ人狼なんだろうが!!
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