ーキアラがおぼえてること:まるにー
[ 正確には、覚えていたこと。 ]
−*−*−
[ 豪華絢爛なお屋敷。きらきら綺麗な人たち。小さな小さな薄汚れた少女がひとり、迷い込む。叩き出されもせず、追い出されもせず。
屋敷の奥の奥。少女はひとり、たどり着く。
綺麗な綺麗なお姉さん。少女とは対照的なその女性は言った。 ]
「迷子なら、うちにいらっしゃい。」
[ 少女は迷子だったのか。正確には迷子でなかったのか。少し記憶の弱い少女には、帰る場所がわからないことが確かだということしかわからなかった。
だからこくんと頷いた。
どれい、という言葉は結局覚えられなかった ]
−*−*−
[ 「アースガルド」という言葉に少し、何かを覚えた。身分差の激しい星、という情報は知らなかった。自分がそこからきたことなんて、もっと……思い出せやしない**]