[違うと分かってはいても、どうしても重ねてしまう部分があって。
……そんなところが透けて見えていたのかもしれない。
距離を取ったのは自分であるはずなのに、どこか……さみしかった。
名残惜し気に、お茶に誘うものの。
勤務中だからとさらりと断られる。>>363]
そう、残念ね。
じゃあ、また今度ね。
[もう幾度か断られたであろう、いつものやりとり。
"また今度"はいつになるのだろう。
それはきっと、彼女のみが知り……もしかすると決してやってこないのかもしれない。
彼女に見送られるままに、ヴィクトリアを店に招き入れる。
去っていく背中には何もいう事はなく。
それでも少し懐かしさと未練を残した視線が追いかけ……そしてそれは見えなくなるまで続くのであった。*]