[小間使いの後を付いて行く間際。もしかしたらこれが最後かも知れないと、決して合わせる事の無かった顔を上げて、彼の姿>>385を両の瞳で捉えた。]……。[バランの館で見かけた時よりも温厚な眼差しが真っ直ぐにこちらを向いている事に気付き、慌てて小間使いへと向き直った事は、果たして彼に知られただろうか。**]