>>390ふれでりかちゃん
ふれでりか、ちゃん?
[開きかけた口を止められ、きょとんとする。なあに、と訊ねようと再び口を開きかけた時、その口が柔らかいもので塞がれた]
――んっ…
[一瞬何が起きたのか分からずに目を見開くが、すぐにとろんとした表情になって目を閉じた。くちづけは時間にしてたった数秒だったかもしれないが、ローレルにとってはとても長く、甘く、幸福に感じられた。永劫とも思える時間の後、聞こえてくるフレデリカの言葉。]
ふれでりかちゃん…
[一瞬、言葉に詰まる。その真摯な表情を見ていられず、目をそらした。]
…良いの?ろーれる、ふれでりかちゃんのことをずっと、
ずっと騙していたのに?
ろーれるなんかで、いいの?
[今にも声を上げて泣き出しそうな顔をして、目の前の愛しい人に問いかけた]